注文住宅に畳スペースを!和室や畳について知っておきたいこと
和室は洋室と違い、床に直接座ったり、寝転んだりできます。また、畳の素材に使われているい草はフローリングと異なる特性を持っています。
間取りを決める際は、和室を設置するメリット・デメリットの両方を知っておくことが大切です。
本記事では、和室のメリット・デメリットについて解説するとともに、間取りの提案や和室の注意点を紹介します。
目次
和室を設置するメリット
和室を設置することによって、洋室だけの間取りよりも活用の幅を広げられます。
ここでは、和室を設置することによる具体的なメリットを3つ紹介します。
1. 柔軟性の高い多目的室
和室は住む人が目的に合わせて、さまざまな使い方をできる部屋です。テーブルを置いて居間や客間に、布団を敷いて寝室や客間に、あるいは子供部屋としても活用できます。
2. 断熱性が高い
畳は断熱性が高く、冬でも足元が冷えにくいです。畳の材料であるい草とわらは通気性がよく、湿気の多い夏は水分を吸って涼しく、空気が乾燥する冬は湿気を放出して暖かくなるように調節できます。日本の気候と相性がよい素材といえるでしょう。
3. ケガをしづらい
畳はクッション性があり、フローリングよりもケガをしづらいです。お子様が部屋で遊んでいても転びにくく、あまり大きなケガにはつながらないでしょう。
和室を設置するデメリット
次に、和室を設置するデメリットを2つ挙げます。
1. 畳のメンテナンスが必要
和室に欠かせない畳は、フローリングよりもメンテナンスに時間がかかります。畳は年月とともに状態が悪くなってしまうため、定期的にメンテナンスが必要です。使い始めて2~3経過すると表面が黄ばんできますので、裏返して新しい面に交換しましょう。畳表は4~5年に1回を目安に交換します。
また、畳の中に湿気がたまるとカビ発生の原因になります。年に1~2回は畳上げを行い、湿気がたまらないように気を付けましょう。
2. 日焼けへの対応が必要
日光や照明を浴び続けた畳は日焼けし、黄ばんでしまいます。日焼けは畳を使ううえでは避けられない現象です。和室を導入する際は、畳の日焼け対策も行いましょう。
できてしまった日焼けを薄くしたいときは、中性洗剤を使って雑巾がけをします。そのあと、酢を溶かしたお湯で濡らした布を固く絞り、拭き掃除をすれば手入れ完了です。
和室を取り込んだ間取り
ここでは、和室を取り込んだ2つの間取りを紹介します。
1. LDKとひと続きの和室
和室を取り入れた注文住宅の間取りは、LDKとひと続きにすると一体感が生まれます。洋間との仕切りを明確にせず、簡単に行き来ができる間取りにしてあれば、家族全員にとって使いやすい和室になるでしょう。
和室は収納スペースとしても活用可能です。押し入れをクローゼットの代わりにしたり、畳の下に収納スペースを作ったりすれば、部屋全体をすっきりと見せられます。
2. 畳の小上がり
リビングの一角に一段高くした小上がりの和室を作ると、部屋全体を立体的に見せられます。小上がりで和室の床の高さを上げておけば、座っていても洋室で座っている人と目線が合うので不便に感じません。
小上がり和室を作るときは、リビングの内装と和室の内装の色合いを合わせて違和感がないようにしましょう。
和室の注意点
ここでは、和室の注意点を2つ紹介します。
1. こまめな清掃
畳はこまめに清掃し、汚れが残らないようにしましょう。
液体の汚れは小麦粉やベビーパウダーをふりかけ、完全に汚れを吸い取らせてから、掃除機で処理してください。そのあとは、固く絞った布で汚れを吹きます。
お子様が遊んでいてクレヨンやペンがついてしまったときなどは、クレンザーを乾いた布につけてこすると落とせます。油性ペンの汚れの場合は、除光液で落としてください。
2. ペット専用畳
室内でペットを飼っている家庭で和室を作るときは、ペット専用畳を導入しましょう。ペット専用畳は、滑りにくく抜け毛が付きにくい加工を施してあります。抗菌・消臭加工もあるので、臭いも気になりづらいです。
また、ペット専用畳は、犬や猫がひっかいても穴があきにくい素材でできています。加えて通常の畳よりも耐水性があり、排泄後の処理も比較的簡単です。
【まとめ】和室のメリットを生かした間取りを考えよう
せっかく和室を作っても、長い間空き部屋になってしまっては意味がありません。注文住宅に和室や畳のスペースを作るなら、使い方を明確にしたうえで間取りを考えましょう。
また、和室に欠かせない畳のお手入れについても、しっかり確認しておくことをおすすめします。