デザインの基本「simple is best」を再定義する ――シンプルの先にある、本当に豊かな住まい
洗練と雑多の境界線
インテリアを考えるとき、多くの人が指針にするのが「simple is best(シンプル・イズ・ベスト)」という言葉です。
要素を削ぎ落とし、色数や形を抑えることで、空間は整い、洗練されていく。これは間違いのないデザインの基本でもあります。
しかし、住宅雑誌やカタログに並ぶ“完璧すぎる空間”に、どこか落ち着かない違和感を覚えたことはないでしょうか。
それは、その空間が「生活の途中」ではなく、「完成された一瞬」だけを切り取ったものだからかもしれません。暮らしの匂い、人の気配、時間の重なりが感じられない空間は、美しくても長く住む場所としては少し息苦しいのです。

「整理」と「個性」が共存するマキシマリストの視点
たとえば本棚。
すべて同じ背表紙で揃えれば美しいかもしれませんが、本来、本は必要に応じて一冊ずつ増えていくものです。大きさも色も、装丁もバラバラ。それこそが自然な姿です。
もし、その“雑多さ”が壁一面、何十列にも連なっていたらどうでしょう。
それはもはや乱雑ではなく、住む人の思考や人生の履歴を映し出す、力強い景色になります。ミニマリズムとは対極にある「マキシマリズム」もまた、整理されていれば一つの美として成立するのです。
「simple is base」という考え方
完成した瞬間が最も美しい「simple is best」は、時間とともに崩れやすい側面も持っています。
だからこそこれからの住まいには、シンプルを“最上”ではなく、“土台(base)”として捉える視点が必要ではないでしょうか。
余白があるからこそ、暮らしの変化を受け止められる。
モノが増えることを前提にしているからこそ、住まいは住む人と一緒に成熟していく。
そんな「未完成を許容する設計」こそが、本当に豊かな家をつくります。
水元工務店の家づくり:長く愛される家づくり
水元工務店では、「完成時がゴール」ではない家づくりを大切にしています。
シンプルで整った空間をベースにしながら、住む人の趣味や家族の歴史が自然に重なっていく“余白のある設計”。それが、長く愛される住まいの条件だと考えています。
暮らしとともに変わっていくことを前提に、受け止め、育っていく家。
水元工務店は、住む人の人生に寄り添い続ける「器」としての住まいを提案しています。






