日本の水文化が育てた“住まいのかたち”──多品種な住宅部品の理由をひも解く
目次
和食の味を決めた「軟水」という日本の恵み
私たちが毎日飲んでいる水は、土地の岩盤から溶け出したミネラル成分によって性質が大きく変わります。
日本の多くの地域に流れるのは、カルシウムやマグネシウムが少ない 「軟水」。
この軟水こそが、
● 繊細な“出汁(だし)”の文化
● 緑茶のやわらかな口当たり
● 日本食の淡い味わい
を育ててきました。
さらに、日本の水道水は世界的に見ても管理が厳しく、安全性の高さもよく知られています。
水との関わりは、食文化だけでなく、暮らしそのものを形づくってきた存在なのです。
温泉と木材が教えてくれる“土地とのつながり”
温泉もまた、岩盤に含まれる成分によって効能が変わります。
昔は成分分析ができなかったため、湯の味だけで効能を見極める「湯の名人」までいたほどです。
そして、山に育つ木も、その土地の水を吸って育ちます。
だからこそ、
✔ 国産材を使うことは、林業を守ること
✔ そして人の身体との“相性”という意味でも大切
と言われています。
木は土地の水を吸い、その土地の風土の中で育ちます。
私たちがその木に触れたときに心地よさを感じるのは、自然なことなのかもしれません。
なぜ日本の家は“住宅部品の種類が多い”のか?
日米の住宅部品を比べると、日本は圧倒的に“多品種”です。
● サッシ:30倍
● 便器:12倍
● 浴槽:4倍
驚くほど日本の住宅部品は種類が多いのです。
その理由は、単純に「種類を増やしているから」ではありません。
✔ 日本の生活習慣の細やかさ
✔ 気候の多様性
✔ 和風・洋風・モダンのデザイン共存
✔ 地域による寸法の違い
✔ 機能性へのこだわり
これらが組み合わさった結果として、日本独特の「多品種文化」が生まれました。
例えば…
● トイレは“機能”によって種類が増加
● サッシは“地域の気候差(雪・風・湿度)”で品種が増加
● 浴槽は素材・形状・サイズなどのバリエーションが豊富
一方で、フローリングや金物のデザインバリエーションはアメリカの方が多いなど、国による文化差も見えてきます。
水元工務店の家づくり──“日本の風土に合う材料選び”を大切に
日本の水、岩盤、木、そして習慣。
これらが重なり合って、日本の家の「かたち」ができています。
水元工務店では、こうした “土地の性質”に寄り添う家づくり を大切にしています。
特に福井県をはじめとする北陸地方は、1年を通しての寒暖差が大きいこと、重たい雪が降ること、湿度が高く結露が起きやすいことなど、特に住宅にとっての悪条件が揃っている地域でもあります。
だからこそ、
● 日本の湿度に合う素材選び
● 軟水の特性を踏まえた設備計画
● 地域の気候に合わせたサッシや断熱の選定
● 国産材や自然素材との相性を活かした空間づくり
目に見えない要素ほど、
暮らしの快適さを大きく左右します。
家は、ただ建てるだけではなく、
「その土地の恵みと調和すること」 が何より大切だと考えています。






