間取りが早く決まる家は、何がちがうのか――打合せの前の準備

家づくりが動き出すと、打合せが始まります。図面を広げ、素材を並べ、暮らしを一つずつ決めていく時間です。
はじめのうちは、その一つひとつが楽しい。ところが回を重ねるうちに、「まだ決まっていないことが、こんなにあるのか」と気が遠くなる瞬間が訪れます。
今回は、その負担がどこから生まれるのか。そして、打合せに入る前に何が済んでいると変わるのかを、私たちの進め方からお話しします。
楽しいはずの打合せが、重くなるとき
床の素材、壁の質感、窓の位置、コンセントの数、スイッチの高さ。家づくりで決めることは、数えはじめると際限がありません。
しかも多くのご家族にとって、それは仕事や子育ての合間に行われます。お休みの限られた時間で、初めて見る言葉と初めて見るサンプルを前に、判断を重ねていくことになります。
やがて「早く決めなければ」という気持ちが先に立ち、本当は楽しいはずの時間が、こなす作業に変わっていく。ご相談のなかで、そうした空気を感じることがあります。
ここで大事なのは、決めることの総量そのものは、そう簡単には減らないということです。窓の位置もコンセントの数も、いつかは決めなければなりません。
変えられるのは、それをどこで決めるか、何を材料にして決めるかのほうです。
打合せの前に、設計が済ませていること
間取りの打合せが行き来する原因の多くは、実は打合せの席ではなく、その手前にあります。
たとえば、素敵な間取りができあがったあとで、その土地では建てられない形だと分かる。窓を大きく取ったあとで、隣家との距離や高さの制限に引っかかる。こうしたことが起きると、せっかく積み上げた話が一度戻ってしまいます。
水元工務店では、設計士がお客様とお会いする前に、できるかぎり現地調査と法規のチェックを済ませてから打合せに入るようにしています。
光がどちらから入るのか。風はどう抜けるのか。道路との高低差はどうか。そして、その敷地にはどんな法的な制約がかかっているのか。
キャンバスの形と大きさを先に確かめておくことで、最初にお出しするご提案から、後戻りの少ない話を始められます。お客様にとっては「決めたことが覆らない」ということですし、私たちにとっては、お出しした線の根拠をご説明できるということでもあります。
「選ぶ作業」を減らして、「暮らしの話」に時間を使う
もうひとつ、設計部門で続けている工夫があります。打合せの回数に目安を置いておくことです。4回ほどでプランの形が見えてくるように、一回ごとに決めることを整理しながら進めています。
短い回数で形にたどり着くために使っているのが、自社でつくった「打合せシート」です。頭のなかにある漠然としたイメージを、このシートを使って目に見える形に並べ、何を優先したいのかを整理していきます。
「なんとなく明るい家がいい」が、「朝、キッチンに光が入ってほしい」に変わる。そこまで言葉になれば、設計の判断はぐっと速くなります。実際に、この進め方で4回以内にプランが固まったお住まいも複数あります。2回の打合せでプランが決まったお住まいもありました。
このシートは、お客様だけのものではありません。一緒に設計を進める建築家からも、「換気設備や玄関ドアの鍵の仕様まで分かりやすく整理されている」と言っていただいています。設備の型番や仕様は、言葉だけでやりとりすると行き違いが起きやすいところです。
そしてもうひとつ、時間を生んでいるものがあります。性能の考え方が、はじめから決まっていることです。
水元工務店では、建物の強さを一棟ごとに精密に計算する「許容応力度計算」を全棟自社で行い、耐震等級3・断熱等級7を標準仕様としてご提案しています。
つまり、断熱をどうするか、耐震をどうするかを、打合せのたびにゼロから考える必要がありません。そのぶんの時間を、「休日をどこで過ごしたいか」「子どもが宿題をする場所はどこか」といった、暮らしそのものの話に使っていただけます。
打合せが早く終わることが目的ではありません。同じ時間を、もっと楽しい話に使えるようにする。 打合せの前に準備の時間を取っているのは、そのためです。
水元工務店の家づくり:決める時間を、暮らしを描く時間に
家づくりのプロセスそのものが、ご家族にとって良い思い出であってほしいと考えています。
図面を見ながら「ここに座ったら庭が見えるね」と話した時間。素材を手に取って迷った時間。あとから振り返ったときに残るのは、そうした場面ではないでしょうか。
そのためには、専門的な判断はこちらが先に引き受けておくこと。敷地を読み、法規を確かめ、性能の土台を用意しておくこと。準備を尽くしておくことが、お客様の時間を守ることにつながると考えています。
私たちがどんな進め方で家づくりをしているのかは、建物のなかでお話しするといちばん伝わります。完成見学会では、実際の空間をご覧いただきながら、打合せの進み方についてもお話しできます。ご家族でお立ち寄りください。
お問い合わせ:0120-502-778
※耐震等級3・断熱等級7は標準仕様としてのご提案です。ご要望・ご予算に応じて等級を調整することもできます(最終的な仕様は打合せのうえ決定いたします)。両等級は住宅性能表示制度の各区分で最も高い水準です。
※お客様の事例は、個人が特定されないよう匿名・要約でご紹介しています。
※建築家の感想は、設計事業部の社内報告から匿名・要約でご紹介しています。






