気密のはなし ―vol.2「気密測定」って、現場で何をしているの?―
前回は、住まいのすき間の量を示す「C値」という数値についてお話ししました。ゼロに近いほどすき間が少ない、という数値です。
では、その数値はどうやって分かるのでしょうか。
今回は、完成すると見えなくなってしまう「気密」を、私たちが現場でどのように確かめているのかをご紹介します。
▶ 前回:気密のはなし ―vol.1 福井の家の「C値」って、どれくらいすごい?―
数値は、測ってはじめて分かる
気密性能は、図面を眺めているだけでは分かりません。同じ設計図から生まれた家でも、実際のすき間の量は、一棟ごとの施工の丁寧さによって少しずつ変わってきます。
だからこそ、完成へと向かう建物を実際に測り、数値として確かめることが大切だと考えています。
言い換えれば、気密は「設計の性能」であると同時に「施工の性能」でもあります。現場で一枚一枚のシートを丁寧に貼り、配管まわりのわずかな穴をひとつずつふさいでいく。その積み重ねが、最終的な数値となって表れます。
送風機で、家をひと呼吸させる
気密測定のやり方は、実は日本産業規格(JIS)で定められています。思いつきで測っているわけではありません。
窓などの開口部の一か所に送風機を取り付け、家の中の空気を外へ送り出して、室内をわずかに低い気圧の状態にします。すると、すき間があればそこから外の空気が入り込もうとします。

その入ってくる空気の量を、圧力差を変えながら何段階かに分けて測っていきます。そうして求めたすき間の合計を床面積で割った数値が、前回お話ししたC値です。
たとえるなら、家に一度大きく息を吸ってもらって、どこから空気が入ってくるかを確かめる作業です。
この方法のいいところは、数値がその場で表示されることです。測り終えてから報告を待つのではなく、その場で結果を確かめられます。
完成したときの状態に、近づけて測る
気密測定は、工事の途中で行います。ですから、完成すればふさがっている箇所が、測定の時点ではまだ開いていることがあります。
先日の現場でも、本番の測定に入る前に送風機を回して確かめ、配線まわりなど、仕上がったときにはふさがっている場所を先に処理してから測定に入りました。完成したときの状態に、できるだけ近づけて測る。そこまで含めて、気密測定という作業です。

図面の数値ではなく、一棟ごとの実測を
水元工務店では、気密性能を図面上の想定だけで終わらせず、一棟ごとに現場で実測しています。
過去には、名刺サイズにも満たないすき間であることを示す「C値0.14」を記録した実測例もありました。現場の職人たちの手仕事が、そのまま数値になって表れた一例です。
もちろん、数値はその日、その建物の結果です。すべての家で同じ数値になるわけではありません。それでも、一棟ごとに測って確かめるという進め方そのものが、住まいの品質を支えていると考えています。
水元工務店の家づくり:数字で確かめるということ
見えなくなる部分を、あえて数値にして確かめる。それは、住まいの心地よさをあいまいな言葉で終わらせないための、私たちなりのやり方です。
断熱材の入り方も、配線まわりの処理も、壁を閉じてしまえば見えなくなります。「見えない性能」をご自身の目で確かめてみたい方は、ぜひ一度、構造見学会へ足をお運びください。お会いできる日を、心よりお待ちしております。
お問い合わせ:0120-502-778
※C値0.14は、水元工務店の現場実測値の一例です。すべての住まいで同じ数値になるものではありません。
※気密測定の方法は、JIS A 2201「送風機による住宅等の気密性能試験方法」に定められています。同規格では、室内を減圧して測る方法を原則としています。
※C値は、住まい全体のすき間の合計面積を床面積で割った数値です。





